2000年にPlayStationで発売された『ファイナルファンタジーIX』(以下、FF9)は、クリスタルを巡る壮大な物語と個性豊かなキャラクターたちが織りなす群像劇が魅力のRPGです。シリーズ原点回帰をテーマに、中世ヨーロッパ風の温かみのある世界観と、死生観といった深遠なテーマを描き、多くのプレイヤーを魅了しました。
個性豊かなキャラクターたちが織りなす物語
FF9の物語は、盗賊団兼劇団であるタンタラスの一員、ジタンがアレクサンドリア王国の王女ガーネットを誘拐するところから始まります。誘拐劇の裏には、アレクサンドリア王国の女王ブラネの異変に気付いたリンドブルム公国の大公シドの思惑がありました。ジタンはガーネットや、旅の途中で出会う個性豊かな仲間たちと共に、世界を揺るがす陰謀に巻き込まれていきます。
主人公のジタンは、明るくお調子者で女好きですが、困っている人を見過ごせない優しさも持ち合わせています。ガーネットは、世間知らずな面もありますが、芯の強い王女です。黒魔道士の少年ビビは、自分の存在意義に悩みながらも、仲間と共に成長していきます。アレクサンドリア王国の騎士スタイナーは、融通が利かない頑固者ですが、忠義心に厚い人物です。他にも、竜騎士のフライヤ、ク族のクイナ、召喚士のエーコ、用心棒のサラマンダーなど、魅力的なキャラクターたちが物語を彩ります。
原点回帰と進化を遂げたゲームシステム
FF9は、原点回帰をテーマに、キャラクターの頭身をスーパーファミコン時代までのサイズに戻し、クリスタルという概念を復活させました。世界観も、前作までのSF要素の強いものから、ファンタジー要素の強いものへと変化しています。
戦闘システムは、FFシリーズでお馴染みのアクティブタイムバトル(ATB)を採用。ATBゲージが溜まるとコマンドを入力して行動する、リアルタイム要素のあるシステムです。敵から攻撃を受けると溜まるトランスゲージが満タンになると、キャラクターは一定時間パワーアップします。
アビリティシステムは、武器や防具に付随したアビリティを、戦闘を通して習得していくというものです。キャラクターごとに装備できるアイテムの種類が決まっており、装備品とアビリティを組み合わせることで、様々な戦略を立てることができます。
豊富なミニゲームとやりこみ要素
FF9には、「チョコボの宝探し」や「カードゲーム」など、多彩なミニゲームが用意されています。
「チョコボの宝探し」では、フィールドマップに隠された宝を探し出すことができます。宝探しに必要なヒントは、チョコグラフと呼ばれる地図に記されています。チョコグラフを解読し、宝を手に入れることで、新たなエリアを探索できるようになったり、レアなアイテムを入手できたりします。
カードゲームは、前作のシステムをさらに発展させたもので、世界中のキャラクターと対戦することができます。集めたカードは、アイテムと交換することも可能です。
これらのミニゲーム以外にも、ストーリーを進めることで発生するサブイベントや、隠しボスなど、やりこみ要素が豊富に用意されています。
美しいグラフィックと印象的な音楽
FF9は、PlayStationの性能を最大限に引き出した美しいグラフィックで描かれています。フィールドマップは、プリレンダリングされた2DCGで表現されており、奥行きや立体感のある美しい風景を楽しむことができます。
キャラクターのポリゴンも滑らかで、表情や動きも豊かに表現されています。イベントシーンでは、ムービーが挿入され、物語を盛り上げます。
音楽は、植松伸夫氏が担当。FFシリーズらしい壮大なオーケストラサウンドに加え、民族音楽やジャズなど、様々なジャンルの音楽が使用されています。特に、エンディングテーマ「Melodies Of Life」は、FFシリーズの中でも屈指の名曲として知られています。
今も色褪せない名作
FF9は、個性豊かなキャラクター、重厚なストーリー、やりこみ要素満載のゲームシステム、そして美しいグラフィックと音楽が融合した、まさに名作と呼ぶにふさわしい作品です。
2010年にはPlayStation 3、PlayStation Portableで、2016年にはスマートフォン、PCで、2017年にはPlayStation 4で、2019年にはNintendo Switch、Xbox Oneで、それぞれリマスター版が配信されています。
当時プレイした人も、初めてFF9に触れる人も、ぜひこの機会に、忘れられた記憶を巡る冒険を体験してみてください。
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